2019年10月14日

モグラタタキ/ライトペン使用ゲーム

 前回に続いてアスキー LEVEL3 BASIC ゲームブックより、
印象的なタイトルとして「モグラタタキ」を紹介します。
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 このゲームの特徴は、レベル3の新機能である
「ライトペン」を使用するところにあります。

 ライトペンはポインティングデバイスの始祖と言える
GUIで、専用のペンで CRTディスプレイ上をタッチすると、
その位置を検出してソフトウェア側で処理可能なため、
キーボードやカーソル移動に頼らない操作方法として
注目されていました。

準備:本体背面の L/PEN コネクタにライトペン MP-3700を接続
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MB-6892 MARK5 ライトペン稼動状態
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 この「モグラタタキ」は、画面上にランダムに現れる
モグラをライトペンでタイミングよくタッチすることで
得点します。
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 やってみると、モグラの登場・消失スピードが
想像以上に速く、追いつきません!
 14インチ CRTが広く感じられるほどです^^)
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 金属性のライトペンの質感と、プレイ中にブラウン管
表面にペン先が当たってスイッチが入る、カチッ・カチッと
いう音が独特のシャープな操作感覚を与えます。
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 プレイ後、点数に応じて表示されるメッセージも
モグラ視点(?)からユニークに語られて面白いです。
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 レベル3独自のひらがな表示は柔らかい感じで好印象です。
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 いまライトペンを改めて使ってみた印象は、
タッチパネルを専用ペンで操作する感覚に
似ていると思います。

 もちろん現代水準で考えると、タッチ時の
反応がやや鈍い、輝度の低い箇所の感度が下がる
(黒い箇所は無反応)、検出解像が低い(1文字
単位)など、課題を感じる部分はありますが、
CRTCをうまく利用してこの I/F を標準装備した
ベーシックマスターレベル3の先進性は高く
評価したいところです。

 しかしこの後 Apple Macintosh の登場もあって
GUIはマウスの時代となり、後継機種 MB-S1 の
レベル3互換モードに唯一引き継がれなかったのが、
このライトペン機能であったと思います。

 その観点ではこの「モグラタタキ」ゲームは
レベル3+CRT+ライトペン構成でのみプレイできる
希少なソフトウェアかも知れません。

posted by 旧コン at 23:00| Comment(0) | ベーシックマスターレベル3

2019年09月29日

チャイナ・シンドローム / アスキー出版 MB-6890 LEVEL3 BASICゲームブック

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 日立からベーシックマスターレベル3が発売された翌年の
1981年、ASCIIから「MB-6890 LEVEL-3 BASICゲームブック」
という本が出版されました。

 これは L3 BASIC によるゲーム系のソフトウェア集で、
プログラム解説とソースコードが掲載され、カセットテープ
No.1 が付属していました(カセット No.2-4 は別売)。
 掲載内容は他機種からの移植も多かったのですが、L3 の
解説書としては初期のもので、一般書店でも販売されたため、
手にしたユーザも多かったと思います。

 縁あってこのゲームブックのカセットテープを頂く機会が
ありましたので、印象に残っているタイトルを再確認したいと
思います。

・カセット No.2 より "China Syndrome"

 今回は写真のような MB-6892 レベル3マーク5システムで
実行しました。
 38年前のテープソフトながら問題なく一度で LOAD でき、
改めて L3 の信頼性の高さに感心しました(600bpsの威力?)。
 なおカセットレコーダの TRQ-359 はドライブベルト交換
などのメンテナンスを実施済です。

チャイナシンドロームを実行中の MB-6892 L3 MARK5
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 チャイナ・シンドロームとは 1979年に公開された米国映画の
名で、事故によって米国原子力発電所で燃料のメルトダウンが
起こり、それが暴走状態となって地中を深く溶かし、最終的に
地球の反対側(中国)にまで危機が及ぶ可能性を指した言葉だ
そうです。

 この L3用ゲームは、原子力発電所の操作シミュレータで、
加圧器や圧力開放弁、制御棒を操作し、度重なるトラブルに
うまく対応して発電量を確保すれば良いスコアを得られ、
ミスすると解雇や最悪メルトダウンを起こしてしまう、という
なかなかシリアスな設定になっています。

タイトル画面
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L3標準装備のひらがなによる操作説明は読みやすい。
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運転開始
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いろいろトラブル発生
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 プレイして思ったのは、こんなにトラブルが起こるもの
なのか、ということと、その対応の難しさです。
 もちろんゲームゆえイベントが多く設定されていると
思いますが、安定して発電を続けるには相当な技量が
要求されます。

 魅力的なところは、L3のグラフィック機能を活かした
画面のきれいさで、精密感のある発電所の模式図を確認
しながらの操作は本格的です。
 そしてこのソフトの何よりもいいところは、ユーザが
原子力発電所の操作に触れて、その基本構造を理解できる
(せねばならない^^)点でしょう。
 このゲームの作者はこの分野の専門家か、相応の知識人
であっただったろうと推察します。

 この頃のパソコンは高価な上に、利用に必要なハード・
ソフトの自作が求められたので、必然的にスキルの高い
ユーザ層が中心になり、作り出されるソフトウェアも、
高度なものが多かったように思います。

 今 L3を使って改めて感じるのは、技術の進歩によって
コンピュータの量的な水準は飛躍的に拡大されましたが、
ソフトウェアの内容面はそれほど進歩していないかも
知れない、ということです。
 この点、当時のユーザ層の知的好奇心によって開発・
提供されたオリジナリティの高いソフトウェアは、
今もってその価値を保っているように思います。

 今回久しぶりにチャイナシンドロームをプレイして、
原子力発電所のオペレーションをゲームにアレンジした
作者の知識とセンスに敬意を表すると同時に、果たして
今、このような存在感あるソフトウェアを自分が作れる
か、自問する次第です。

メルトダウン・・・
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posted by 旧コン at 20:00| Comment(0) | ベーシックマスターレベル3

2019年08月03日

IMT展示「コンピュータ解剖学」終了

 インターメディアテクでの展示協力、無事終了しました。
 当日は多くの方に来場頂き、盛況のうちに終了しました。

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 展示したうちでは、Apple IIe によるゲーム "Donkey Kong" の
実演が受けました(簡単にやられたので)。
 このゲーム用にアナログジョイスティックを接続していたのですが、
若い方からはジョイスティックを初めて見た、という声もあり、
こちらも新鮮でした(説明不要と思っていた)。

 ベーシックマスターレベル1で、シンプルな BASIC コマンド
"MUSIC" による音楽演奏ができたり、本格的なシューティングゲーム
「デストロイ エイリアン」を実演したベーシックマスターレベル3の
フロッピーディスク容量がわずか 320KB であることにも
驚かれたようでした。

 講義ではその他にも HDD 内部を見ながら動作させてみたり、
LSI 内部の顕微像など興味深い展示内容が多くあり、
もっと話を聞きたくなる要素がてんこ盛りでした。

 ご来場頂きました皆様、有難う御座いました。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。

 機会がありましたら、また何かできればと思っております。

posted by 旧コン at 12:00| Comment(0) | お知らせ