前回に続いてアスキー LEVEL3 BASIC ゲームブックより、
印象的なタイトルとして「モグラタタキ」を紹介します。
このゲームの特徴は、レベル3の新機能である
「ライトペン」を使用するところにあります。
ライトペンはポインティングデバイスの始祖と言える
GUIで、専用のペンで CRTディスプレイ上をタッチすると、
その位置を検出してソフトウェア側で処理可能なため、
キーボードやカーソル移動に頼らない操作方法として
注目されていました。
準備:本体背面の L/PEN コネクタにライトペン MP-3700を接続
MB-6892 MARK5 ライトペン稼動状態
この「モグラタタキ」は、画面上にランダムに現れる
モグラをライトペンでタイミングよくタッチすることで
得点します。
やってみると、モグラの登場・消失スピードが
想像以上に速く、追いつきません!
14インチ CRTが広く感じられるほどです^^)
金属性のライトペンの質感と、プレイ中にブラウン管
表面にペン先が当たってスイッチが入る、カチッ・カチッと
いう音が独特のシャープな操作感覚を与えます。
プレイ後、点数に応じて表示されるメッセージも
モグラ視点(?)からユニークに語られて面白いです。
レベル3独自のひらがな表示は柔らかい感じで好印象です。
いまライトペンを改めて使ってみた印象は、
タッチパネルを専用ペンで操作する感覚に
似ていると思います。
もちろん現代水準で考えると、タッチ時の
反応がやや鈍い、輝度の低い箇所の感度が下がる
(黒い箇所は無反応)、検出解像が低い(1文字
単位)など、課題を感じる部分はありますが、
CRTCをうまく利用してこの I/F を標準装備した
ベーシックマスターレベル3の先進性は高く
評価したいところです。
しかしこの後 Apple Macintosh の登場もあって
GUIはマウスの時代となり、後継機種 MB-S1 の
レベル3互換モードに唯一引き継がれなかったのが、
このライトペン機能であったと思います。
その観点ではこの「モグラタタキ」ゲームは
レベル3+CRT+ライトペン構成でのみプレイできる
希少なソフトウェアかも知れません。
2019年10月14日
モグラタタキ/ライトペン使用ゲーム
posted by 旧コン at 23:00| Comment(0)
| ベーシックマスターレベル3