2020年04月28日

日立 MP-3560 修理(3-1)

前回修理したミニフロッピーディスクドライブ MP-3560(2)は
その後も順調に動作していますので、さらにジャンク状態で保管して
あった、MP-3560(3台目)も修理してみたいと思います。

DSC_4633s.jpg

これまで学んだ MP-3560 の修理ポイントは下記2点でした。

(1)フロッピーディスクがイジェクトできなくなる
 原因:ヘッドロードソレノイド部のゴムブッシュが劣化/欠落し、
    アンロード時にヘッドが上がり切らない

(2)読み書き時に Device I/O Error となる
 原因:ドライブ内制御基盤上の電解コンデンサ劣化

これらは MP-3560 に使われているドライブ Canon MDD211 に
共通する経年劣化のため、同様に修理します。

ドライブ取り外しのため分解していきます。
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トップカバーを取り外した状態・左側

DSC_4636s.jpg
トップカバーを取り外した状態・右側

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フロントパネルを外すといつも通りドライブベゼルは割れました・・・

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ドライブの下止めネジ取り外し

このあとドライブのコネクタ2つと上ネジを外して
フレームから前にドライブを引き抜きます。

DSC_4642s.jpg
ドライブを取り外したフレーム

これより取り外したドライブの修理に入ります。

----- フロッピードライブ修理(3-2) に続く -----

2020年03月15日

日立 MP-3560 修理(2-4)

 仮組した MP-3560 を MB-S1/15 に接続して動作確認します。

 電源を入れるとややあって、軽快な動作音と共に
起動画面が現れました。読み込みは大丈夫なようです。

・DISK BASIC 起動確認
DSC_4601s.jpg

 続いて Utility を使用して起動ディスクのコピーを
作成してみます。
 ドライブ 0/1 とも同様のリズミカルな動作音で
コピー作成が完了しました。
 書き込みも正常と考えられます。

・Format/Verify 実行確認
DSC_4570s.jpg

 念のため L3 モードでも起動させ、良好でしたので
動作確認完了としました。
 仕上げとしてフロントパネル・電源ボタン・トップカバーを
取り付けて完成です。

・MP-3560(2台目)修理完成
DSC_4631s.jpg

----- 以上、MP-3560(2台目)の修理記録でした -----

日立 MP-3560 修理(2-3)

 基板修理が完了したのでヘッドロードソレノイド部の
ゴムブッシュの対応に入ります。

 細いマイナスドライバでゴムブッシュを押すと、
ねちょっとした感触で、そのまま外れました。
 このブッシュはヘッドロードプレートの穴に差し込まれて
いるので、古いゴムが残らないよう、きれいに取り除きます。
DSC_4510s.jpg

 前回同様、千石電商で購入したタカチの貼りゴム足、
高さ 1.8mm に交換します。両面テープがついていますが、
念のため、速乾ボンドGクリアを少量塗って取り付けます。
DSC_4511s.jpg

 少し作業しにくい箇所ですが、ピンセットを使って
ヘッドロードプレートのソレノイド接触部に取り付けます。
dsc4514s.jpg

 取付後にプレートの駆動部がドライブに対して垂直
(ソレノイドのプレートと平行)になっているか確認します。
 ここの間隔が揃っていないとうまく動作しない可能性が
あるので、必要に応じてゴムを削る等で調整します。
 念のため可動部の動きを確かめ、少し給油しておきます。

 もう1台のドライブも同様にゴムブッシュを交換します。

 以上で各部の修理が完了したので、分解時の情報を
確認しながら、ドライブに基板を元通りに取り付けます。
 そしてベゼルとカバープレートを取り付ければ
ドライブは完成です。

・ベゼルの取り付け。力のかかる場所ではないため、
ネジは軽く締める(でないとまた割れる)。
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・完成したドライブ。上下カバープレートは両面テープで
取り付け。
 dsc4554s.jpg

・完成したドライブをドライブユニットのフレームに
組み込み。ドライブ(0/1)の位置に注意。
DSC_4558s.jpg

 この状態で一度パソコンに接続し、動作確認を行います。

----- フロッピードライブ修理(2-4)に続く -----