2020年05月05日

日立 MP-3550 修理(1-2)

念のため破損箇所の担当している信号を確認します。
ここで以前紹介した MP-3550 サービスマニュアルを
参照。
mp3550m1.jpg

コネクタピンアサインと通信内容
mp3550-3.jpg
mp3550-4.jpg
mp3550-5.jpg
マニュアルより抜粋

これを見る限り 18->25pin はすべて +5V となっていて、
25pin が特別な機能を持っているわけではなさそうなので、
他のピンに影響しないよう、まずは物理的にはまるように
回復できれば良いと判断し、破損部分の修復を進めます。

いろいろ検討した結果、当サイト伝統の速乾ボンドGクリアで
接着する方法を試します。

破断面にボンドを爪楊枝で塗って、細いマイナスドライバーで
破損箇所を整形し、ゴム足を詰めて固定しました。

mp3550-6.jpg
見覚えのあるゴム足をはさんで固定

果たしてうまくいくでしょうか。

posted by 旧コン at 23:00| フロッピーディスクドライブ修理

2020年05月04日

日立 MP-3550 修理(1-1)

フロッピーディスクドライブ MP-3560 の不具合を
直す記事が続きましたが、今回の対象はその前の
モデル MP-3550 です。

mp3550-1.jpg

MP-3550 と MP-3560 は基本的にコンパチブルで、
その差は以下の通りです。



形式発売年月 価格メディア記憶容量筐体ドライブ形式 ディスク駆動 ヘッド駆動冷却ファン
MP-35501981/12 288,0005.25" 2D328KB *2箱形Canon MDD6108 平ベルトドライブ スパイラルカムあり
MP-35601983/12 168,0005.25" 2D328KB *2薄型Canon MDD211 ダイレクトドライブ リンケージなし


MP-3550 はベルトドライブなので耐久性が低い印象を持ちますが、
これまでドライブ自体の不調は経験がなく、ベルト自体を含めて
かなり耐久性の高い製品のようです。

ではこの MP-3550 の弱点はというと、IF基板の VFOレベルの
ずれと、本体から出ている接続ケーブルのコネクタの破損が
挙げられます。
このコネクタは青いプラスチック部の経年劣化でピン周りが
割れやすく、接続時に丁寧に扱わないと破損しやすいです。

かくいう私も、PCの IFコネクタにケーブルのコネクタを
少し斜めに入れてしまい・・・やってしまいました。
DSC_4851s.jpg
接続コネクタ破損

コネクタ自体はアンフェノール オス 50pin フルピッチですが、
他の機器との誤接続防止のためコネクタの外枠金属部分に
突起があり、専用部品と思われます。

コネクタのピン配列は枠の幅広い方を右にして、右側の上から下に
1->25pin, 左側の上から下に 26->50pin という配置になります。

mp3550-2.jpg
25ピン部分が折れています

このケーブルは本体直付で容易に交換できないため、
コネクタ部の修理検討となります。

本来は新品コネクタに交換しますが、最近はアンフェノール
フルピッチの修理部品の入手難度がやや高いのと、今回は
破損状況が軽微なため、破損箇所の修復を試みます。

--- (1-2)に続く ---

posted by 旧コン at 23:00| フロッピーディスクドライブ修理

2020年05月03日

日立 MP-3560 修理(3-6)

正常動作を確認できた MP-3560(3) は外装を元通り
取り付けて修理完成。

ここで前回修理した MP-3560(2) を併用し、この頃の製品の
特徴であったフロッピーディスク2ユニット、4ドライブでの
動作確認を行ってみます。

MB-S1の FDDコネクタに MP-3560(2)の IFケーブルを接続し、
MP-3560(2)の UNIT2コネクタに MP-3560(3)の IFケーブルを接続。

DSC_4842s.jpg
機器背面の接続状態

接続を完了したらドライブ 0 にシステムディスクを
入れて起動。

mp3560-313.jpg
FDD UNIT 1/2 接続

ディスクユーティリティでシステム属性を変更し、
ユニット2(ドライブ 2/3)を有効にします。

mp3560-314.jpg
システム属性の設定変更

ここでドライブ 2,3 に 8インチを選択可能になっています。
異なるタイプのドライブを併用できるのは興味深いですね。
後日試してみたいと思います。

属性を変更したらシステムを再起動(NEWON 0)し、
ドライブ 2/3 が使用可能となったか確認します。

mp3560-315.jpg
ドライブ 2 アクセス OK

ドライブ 0,1,2,3 とも使用可能となり、正常動作を
確認できました。

最後に気になったのが MP-3560(2)と MP-3560(3)の
フロントパネルの機種名表記の差異です。

(2)の方は普通のフォントで、(3)の方はデザインされた
ロゴのようになっていますが、製造番号を見る限り、
(3)の方が初期モデルのようです。

MP-3560 は BASIC MASTER LEVEL3 MARK5 用の
周辺機器として発売され、MB-S1 発売後も継続販売
されたことから、途中でデザインが変更された可能性
など考えましたが、真実はどうなんでしょう。
ご存知の方がおられましたら教えて頂ければと思います。

以上、この記事が皆様の参考となりましたら幸いです。

--- MP-3560(3) 修理記事おわり ---

posted by 旧コン at 23:00| フロッピーディスクドライブ修理